財産評価
2016年10月17日 月曜日
相続税財産評価Q&A24
相続税財産評価Q&A24
Q34
無道路地としての評価対象地と利用している路線との間の土地の所有者が第三者であるか親族等であるかによって、無道路地として評価することに問題が生じますでしょうか?
A34
宅地の評価に当たっては、1画地の宅地(利用の単位となっている1区画の宅地をいいます。)を評価単位として、評価することとなっています。したがって質問のように評価対象地が路線に接していない宅地に該当するのであれば、原則として、無道路地としての評価をすることになります。
しかし、財産評価基本通達7‐2(1)注書に、「贈与、遺産分割等による宅地の分割が親族間等で行われた場合において、例えば、分割後の画地が宅地として通常の用途に供することができないなど、その分割が著しく不合理であると認められるときは、その分割前の画地を1画地とする。」と規定されています。
この規定の「著しく不合理であると認められる分割」の具体例として、無道路地、帯状地、著しく狭隘な土地等が考えられます。例えば、道路に接する部分を奥行短小の帯状地として、道路に接しない部分とに分割した場合は、それぞれ奥行短小による補正(奥行価格補正率)と無道路地による補正をねらったものです。このような分割をする合理的な理由は、補正による評価減以外には考えられませんから分割前の一体の土地として評価します。
したがって、質問の場合も贈与または遺産分割に際し土地を分泌することにより無道路地の状況が生じたとすれば、著しく不合理であると認められ無道路地の評価はできないものと考えられます。
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