財産評価
2016年9月6日 火曜日
相続税財産評価Q&A19
相続税財産評価Q&A19
Q29
相続税財産評価通達の「不整形地」とはどのような土地をいうのでしょうか?また、その評価についても説明してください。
A29
「不整形地」とは、特に通達上の定義はありませんが、その画地の形状が悪いことによって、画地の全部が宅地としての機能を十分に発揮できない宅地をいうものと解されます。したがってこのような不整形地の利用価値は整形地に比して低くなります。そのため、不整形地については、標準的な整形地としての価額である路線価を不整形の程度に応じた補正(以下「不整形地補正」という。)をおこなって、その価額を評価することとされています。
不整形地の価額は、まず、不整形地の形状等により4類型を具体的に示し、いずれか有利な方法により、不整形地補正率適用前の価額を求めることができることとされています。
(1)不整形地を区分して求めた整形地を基として計算する方法
(2)不整形地の地積を間口距離で除した計算上の奥行距離を基として求めた整形地により計算する方法 *計算上の奥行距離が想定整形地の奥行距離を超える場合には、想定整形地の奥行距離を限度とします。
(3)不整形地に近似する整形地(以下「近似整形地」という)を求め、その設定した近似整形地を基として計算する方法
(4)近似整形地と隣接する整形地とを合わせた後の全体の整形地を基として計算する方法
次に、不整形地補正率適用前の価額に、その不整形の程度、位置及び地積の大小に応じ、財産評価基本通達付表5の「不整形地補正率表」に定める補正率を乗じて計算した価額により評価します。
かげ地割合による不整形地補正は、専門的な不整形地の評価上勘案すべき不整形の程度、位置及び地積の大小の各要素を織り込み、不整形地補正率を画一的、統一的に算定するための指針として恣意性を排除し、納税者間の課税の公平、評価方法の簡素化を図るために公表されているものである(仙台地裁平成17年3月24日判決)とされています。
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