財産評価
2016年7月25日 月曜日
相続税財産評価Q&Aその14
Q20
正面に接する路線に2種類の異なる路線価が設定されている場合、どのように評価すればいいのでしょうか?
A20
一の路線に二以上の路線価が付されている場合には、それぞれの路線価に接する距離に応じて加重平均して正面路線価を求め、この正面路線価を基に奥行価格補正等の画地補正を行って評価することとしています。
*例 40万円のA路線に10メートル、45万円のB路線に15メートル接している場合は、次のように計算します。
(40万円×10m+45万円×15m)÷(10m+15m)=43万円となります。
Q21
普通商業・併用住宅地区と普通住宅地区のように、2以上の地区にまたがった宅地の評価はどのように行えばいいのでしょうか?
A21
二以上の地区にまたがった路線に接する宅地の評価は、原則として面積等に応じていずれか一の地区を判定し、判定した地区の画地調整率によって評価することとされています。
具体的には、面積の広い地区に所在するものとし、その地区区分に応じた画地調整率を用います。また、正面路線価は二以上付されているのでA20のとおり接する距離に応じて加重平均して算出します。
ただし、それぞれの地区ごとに合理的に区分し、それぞれの地区の画地調整率を用いて評価しその合計額をもって算出することができる場合には、その方法によっても差し支えないこととされています。Qの場合は、普通商業・併用地区内の路線価に対し同地区の奥行価格低減率を乗じてその地区内の地積を乗じます。次に普通住宅地区でも同様に路線価に同地区の奥行価格逓減率を乗じて地区内の地積を乗じます。それぞれの評価額の合計がその宅地の評価額となります。
したがって、実務的には両方の方法で評価していずれか有利な方法を選択することとなります。
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