財産評価
2016年7月11日 月曜日
相続税財産評価Q&Aその12
Q18 私道で路線価が付されていない道路にのみ接する宅地を評価する場合には、税務署でその道路について路線価(特定路線価)を設定してもらえるそうですが、その手続きにについて説明してください。
A18 路線価は、不特定多数の者の通行の用に供されている道路に設定しており、いわゆる行き止まりの私道については路線価が付されていません。そこで、そのような宅地を評価する必要があるときは、納税義務者からの申出等に基づいて、その宅地を所轄する税務署長が「特定路線価」を設定することができます。
この特定路線価は、設定しようとする道路に接続する路線及びその道路の付近の路線に設定されている路線価を基に、その道路の状況、地区の区別等を考慮して評定することとされています。
具体的な手続きとしては、「特定路線価設定申出書」に設定を必要とする理由、特定路線価により評価する土地、その道路の所在地、状況等の明細、物件案内図、地形図などを記載して税務署長に申し出ることになっています。道路の状況とは、道路幅、舗装の状況、道路の連続性、上下水道との社会資本の整備状況、用途地域等をいい、これらの事情を斟酌することとなります。
この特定路線価は、路線価の設定されていない道路にのみ接している宅地を評価するための路線価であることから、路線価の設定されていない道路と路線価の設定されている道路とに接している宅地の評価に当たっては、その路線価の設定されていない道路に設定された特定路線価についての「側方路線影響加算」、「二方路線影響加算」または「三方または四方路線影響加算」の適用はありません。つまりこのような場合には「特定路線価」を一切考慮しないということです。
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