財産評価
2016年6月14日 火曜日
相続税財産評価Q&Aその7
Q10 登記簿の地目は農地となっているのですが、現況が次のような場合の地目はどのように判断したらよろしいのでしょうか?
① 現状は工作もせず、放置している状態の土地
② 砂利を敷いて駐車場として利用している土地
A10 財産評価基本通達7では、「地目は課税時期の現況によって判定すると規定されています。
では、Qのような場合はどう判断するのでしょうか。
まず、農地とは、耕作の目的に供される土地をいい、耕作とは、その土地において作物を栽培することをいいます。
また、耕作の目的に供される土地とは、現に耕作に供されている土地はもちろん、現在は耕作されていなくても、客観的に見ていつでも耕作できるような、その現状が耕作の目的に供されるものと認められる土地をも含むとされています(昭和27年12月29日付27農地第5129号「農地法の施行について」農林事務次官通達第2条関係一)。
したがって、①現状は耕作していなくても、いつでも耕作できるような客観的状態と認められれば、農地として判定します。
また、②の土地のように、駐車場として利用している土地については、原則として雑種地として判定することになります。
Q11 共同ビルの敷地に供されている宅地について、複数に分筆済みの1筆の所有者に相続が発生した場合どのように評価すればいいのでしょうか?
A11 共同ビルの敷地が、共有ではなく分筆され別々の所有者が所有している場合には、下記の方法によります。
① まず、共同ビルの敷地全体を1画地として評価します。
② 次に、分筆された宅地ごとにそれぞれ1画地として個別の評価額を算出します。
③ 最後に①の敷地全体の評価額を、個別の評価額の比で按分することによりそれぞれの筆ごとの評価額を算出します。
複数に分筆された共同ビルの敷地の評価は、面積比ではなく、評価額の比で按分してそれぞれの土地の評価額を算出します。
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