財産評価
2016年10月3日 月曜日
相続税財産評価Q&A22
相続税財産評価Q&A22
Q32
無道路地に該当する場合、相当な減額ができるそうですが、無道路地とはどのようなものか説明してください。
A32
無道路地とは、建築基準法上の道路に直接面していない宅地をいいます。さらに、相続税財産評価通達では、建築基準法上の道路に接している場合でも、接道1mなどいわゆる接道義務を満たしていない宅地も無道路地として評価します。
公図上道路に接していない土地について、具体的には次のようなケースが想定されます。
(1) 建築基準法上の道路までのほかの土地も被相続人等が所有している場合
→ 無道路地として評価しません。接道義務を満たしているものとして不整形地の評価を行います。
(2) 他人の土地に駐車場など賃借権を設定し対象土地と一体で使用している場合
→ 無道路地として評価しません。一体で使用している土地を一団の宅地として評価したうえでそれぞれ宅地と権利とで評価します。
(3) 他人の土地の通行地役権や賃借権などを設定し、通行の用に供している場合
→ 無道路地として評価しません。不整形地として一体で評価したうえでそれぞれ宅地と権利とで評価します。
(4) 準公道または共用的通路には接面するが、その通路が建築基準法上の道路に該当しない場合
→ 無道路地として評価します。ただし、その通路が建築基準法上の道路に該当しないにもかかわらず、路線価が付されている場合があります。この場合には、無道路地として評価はできませんが、接道義務を満たさず建築はできないため路線価にその減価要因が加味されているかどうか確認する必要があります。
(5) 建築基準法上の道路に接しているものの、接道長が足りず接道義務を満たしていない場合
→ 無道路地として評価します。接道義務を充足するだけの道路開設費用を控除します。
(6) 事実上他人の土地を出入りの便に供しているが、通行地役権、賃借権、囲繞地通行権等の法的権利を有しない場合
→ 無道路地として評価します。
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