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2019年3月29日 金曜日
不動産管理会社に支払う不動産管理料の適正額
賃貸物件を所有する個人が不動産管理会社を設立して、不動産の管理をその管理会社に委託し、管理料を支払うことで所得を分散させるという一般的な節税手法があります。
支払った管理料の分を必要経費とし個人の所得税を抑えることができるというものですが、不動産管理料が不当に高額である場合、適正額を超えた部分についてはその経費性を否認されることとなるため、留意が必要です。
◆管理料の相場と決定方法
同族経営の不動産管理会社に支払う管理料は、事業運営方式にもよりますが5%~15%が相場です。過去の裁判例を参考にして手数料率を決定するという方法もありますが、表面的な数字ではなく、不動産管理会社が実際に行う管理業務の内容、その業務の周辺相場、同様の業務を他業者に委託した場合にいくらまでなら支払うかが管理料決定の基準となります。
◆同族会社の行為計算否認規定
不動産管理料がその管理業務の実態と照らし合わせて「不当に高額である」として否認される場合にその根拠となるのが、所得税法第157条「同族会社等の行為又は計算の否認等」の規定です。当該規定は、課税の公平を図る趣旨から、所得税の負担を不当に減少させる結果となると認められる場合に適用されます。同族会社であるがゆえに第三者取引には通常見受けられないような料金設定がなされた場合、その不相当に高額な部分が必要経費として認められないこととなります。
◆適正額と業務上の留意点
管理料については、個々の物件の規模、地域性、管理業務の具体的な内容を総合的に勘案し、業務内容に則して決定することが必要です。また、修繕費や共益部分の費用をどちらで負担するのかを事前に決定したり、さらには業務日誌を作成する、メールやFAXといった日々の業務のやり取りを保管するなど業務実態を明確にしておくことも重要です。
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|2019年3月22日 金曜日
長期の税務調査が激減
記事提供:エヌピー通信社
長期にわたる税務調査が減少していることが、東京税理士会(西村新会長)が会員を対象に実施したアンケート調査で分かりました。回答した税理士会員が関与する中小企業が平成29年7月からの1年間に受けた調査2407件のうち、5日以上の調査は218件で全体の9.1%で、前年から半減しています。
1日で終了したのは23.2%、2日は50.8%で、2日以内で終わったものは計74%となり、前年の64.4%から1割増となりました。平成25年の国税通則法の改正で調査にかかる税務当局の手続きが大幅に増え、また公務員の定数削減で調査官が減少傾向にあることで、税務行政の効率化が必要となって調査期間が短くなっていると見られます。
また、税務行政の効率化の推進に伴い、実地調査を手際よく進めるためか、反面調査の件数が急増しています。東京税理士会によると、前年の74件から108件にまで増えました。
このほか、調査官の態度については「良かった」と「普通だった」が合計9割。一方、「悪かった」とした回答者からは、「大量にコピーを要求してきた」、「同じ内容の説明を求められた」などの不満が寄せられました。
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