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2019年4月26日 金曜日
公示地価、地方都市の伸び加速
記事提供:エヌピー通信社
国土交通省が3月に発表した今年1月1日時点の公示地価によると、全国の地価は前年から1.2%上昇し、4年連続の上昇となりました。住宅地ではリーマン・ショック以来の上昇に転じた前年からプラス幅を拡大し、地方圏では全用途でバブル期以来27年ぶりのプラスに転じるなど、近年続く上昇傾向を全国的に維持しました。ただし都市部以外の地方では下落幅の縮小は見られるものの全用途でマイナスが続き、交通に便利で都市部に近いエリアでの地価が上がる一方、下落が続く地点も依然多い状況です。
4年連続の上昇を主導したのは、都市部の商業地の地価上昇です。商業地は前年の1.9%上昇からさらに伸びて全国平均で2.8%上昇。三大都市圏では東京圏で前年比4.7%、大阪圏で6.4%、名古屋圏4.7%と軒並み伸びましたが、さらに札幌、仙台、広島、福岡など地方中枢都市では、前年の7.9%をさらに上回る9.4%の著しい上昇を示しました。海外からの観光客が増加していることを背景に店舗やホテルなどの需要が高まったことに加え、国土交通省によれば金融緩和を背景とした法人投資家などによる不動産取得が地価高騰に拍車をかけているそうです。
住宅地ではリーマン・ショック以来の下落が17年に止まり、18年に0.3%のプラスに転じましたが、今年はさらに上昇幅を広げ0.6%増となりました。全国的にも上昇や下落幅の縮小がみられましたが、地域間には大きな差が出ています。三大都市圏が1.0%上昇、地方中枢都市が4.4%と前年以上に上昇する一方で、それ以外の地方圏は0.2%の下落となりました。高齢化と人口減少が進むなかで、より生活に便利でインフラの整備されている都市部に人が集まる状況がうかがえます。
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|2019年4月12日 金曜日
依然健在 還付金詐欺にご用心!
◆ATMを操作しても還付金はもらえません!
所得税の確定申告で還付となった場合、通常1か月~1か月半程度(電子申告の場合は3週間程度)で還付金は申告した口座に入金されますが、電話で何やら難しいことを言い立て、還付金の送金に問題があるとしてお年寄りにATMの操作をさせ、預金をだまし取る還付金詐欺があります。警察・銀行等の努力の甲斐もあって、平成29年に比べれば30年は認知件数・被害額ともに下がってはいるものの、還付金詐欺の被害額は年間22.5億円となったそうです。
詐欺グループは税理士の名を騙ったり、国税庁の名前を出してきたり、銀行職員として電話を掛けてきたりと、多種多様な手口で皆さんのお金を狙っています。少しでも怪しいと感じたら、すぐに警察に相談しましょう。
◆振り込め詐欺は雑損控除の対象ではない
「災害又は盗難若しくは横領によって」資産について損害を受けた場合等には、一定の金額の所得控除を受けることができます。これを雑損控除といいますが、国税庁ではご丁寧に「詐欺や恐喝の場合には、雑損控除は受けられません」と記載しています。
過去には振り込め詐欺について、国税不服審判所で争ったケースもありましたが、やはり雑損控除の対象にならないと結論付けられています。
◆振り込め詐欺被害の救済策
平成19年、国は新たに「犯罪利用預金口座等に係る資金による被害回復分配金の支払等に関する法律」を制定し、振り込め詐欺等で利用された金融機関の口座に残っている犯罪被害金の分配を、被害を受けた人に向けて行うようになりました。
犯罪利用口座は「預金保険機構」からインターネットで公告されるので、ここに自分が詐欺によって振り込んでしまった口座がある場合、申請をすることによって口座に残っている金額・申請人数に応じて分配が行われるようになります。
当然詐欺グループは入金された金をすぐに引き出そうとしますから、騙されたと分かったら、すぐに口座凍結の申請を行うべきです。口座に金額が残っていなければ、申請を行っても分配は行われません。
振り込め詐欺等の特殊詐欺は微減しているとはいえ平成30年で16,000件超、被害額は350億円を超えます。税金関係でも救済策があってよいのではないでしょうか。
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|2019年3月29日 金曜日
不動産管理会社に支払う不動産管理料の適正額
賃貸物件を所有する個人が不動産管理会社を設立して、不動産の管理をその管理会社に委託し、管理料を支払うことで所得を分散させるという一般的な節税手法があります。
支払った管理料の分を必要経費とし個人の所得税を抑えることができるというものですが、不動産管理料が不当に高額である場合、適正額を超えた部分についてはその経費性を否認されることとなるため、留意が必要です。
◆管理料の相場と決定方法
同族経営の不動産管理会社に支払う管理料は、事業運営方式にもよりますが5%~15%が相場です。過去の裁判例を参考にして手数料率を決定するという方法もありますが、表面的な数字ではなく、不動産管理会社が実際に行う管理業務の内容、その業務の周辺相場、同様の業務を他業者に委託した場合にいくらまでなら支払うかが管理料決定の基準となります。
◆同族会社の行為計算否認規定
不動産管理料がその管理業務の実態と照らし合わせて「不当に高額である」として否認される場合にその根拠となるのが、所得税法第157条「同族会社等の行為又は計算の否認等」の規定です。当該規定は、課税の公平を図る趣旨から、所得税の負担を不当に減少させる結果となると認められる場合に適用されます。同族会社であるがゆえに第三者取引には通常見受けられないような料金設定がなされた場合、その不相当に高額な部分が必要経費として認められないこととなります。
◆適正額と業務上の留意点
管理料については、個々の物件の規模、地域性、管理業務の具体的な内容を総合的に勘案し、業務内容に則して決定することが必要です。また、修繕費や共益部分の費用をどちらで負担するのかを事前に決定したり、さらには業務日誌を作成する、メールやFAXといった日々の業務のやり取りを保管するなど業務実態を明確にしておくことも重要です。
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|2019年3月22日 金曜日
長期の税務調査が激減
記事提供:エヌピー通信社
長期にわたる税務調査が減少していることが、東京税理士会(西村新会長)が会員を対象に実施したアンケート調査で分かりました。回答した税理士会員が関与する中小企業が平成29年7月からの1年間に受けた調査2407件のうち、5日以上の調査は218件で全体の9.1%で、前年から半減しています。
1日で終了したのは23.2%、2日は50.8%で、2日以内で終わったものは計74%となり、前年の64.4%から1割増となりました。平成25年の国税通則法の改正で調査にかかる税務当局の手続きが大幅に増え、また公務員の定数削減で調査官が減少傾向にあることで、税務行政の効率化が必要となって調査期間が短くなっていると見られます。
また、税務行政の効率化の推進に伴い、実地調査を手際よく進めるためか、反面調査の件数が急増しています。東京税理士会によると、前年の74件から108件にまで増えました。
このほか、調査官の態度については「良かった」と「普通だった」が合計9割。一方、「悪かった」とした回答者からは、「大量にコピーを要求してきた」、「同じ内容の説明を求められた」などの不満が寄せられました。
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|2019年2月22日 金曜日
国税庁:住宅ローン減税における申告ミスの多い事例を公表!
国税庁は、「(特定増改築等)住宅借入金等特別控除等の適用誤りに関するお知らせ」と題して、住宅ローン減税における申告ミスの多い事例をホームページ上で紹介しております。
これは、会計検査院から所得税の「住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)」と贈与税の「住宅取得等資金の贈与の特例」のいずれも申告している場合等に関して、納税者の申告誤りが多く見受けられると指摘を受け、国税庁で申告書の見直しを行ったところ、2013年から2016年分までの所得税の申告書を提出した人のうち、最大約1万4,500人が住宅ローン控除で申告誤りがあり、税金を控除しすぎていることが判明しました。
具体的には、
①住宅ローン控除と贈与税の住宅取得等資金の贈与の特例について、合わせて適用を受けた場合の住宅ローン控除の控除額の計算誤り
②住宅ローン控除と居住用財産を譲渡した場合などの譲渡所得の課税の特例との重複適用
③贈与税の住宅取得等資金の贈与の特例のうち、直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税の特例の適用における所得要件の確認もれの3ケースです。
上記①は、住宅ローン控除の控除額の計算上、贈与の特例の適用を受けた受贈額を家屋の取得価額等から差し引く必要があるにもかかわらず、その減算をしていなかったケースで約1万2,600人に申告誤りがありました。
上記②は、居住用財産を譲渡した場合などの譲渡所得の課税の特例の適用を受けた場合、一定期間はその家屋について住宅ローン控除の適用を受けられないのに適用を受けていたもので、約1,800人に申告誤りがありました。
上記③は、直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税の特例は、適用を受ける年分の合計所得金額が2,000万円超である者は適用できないのに適用を受けていたケースで、約100人に申告誤りがありました。
是正を要すると見込まれる納税者に対しては、所轄の税務署から文書を送り、申告誤りの是正と不足分の税額の納付を求め、自主的に修正申告すれば一部の年には延滞税はかかりますが、加算税は免除か軽減される場合が多いです。
該当されます方はご確認ください。
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