菅原会計事務所 オフィシャルブログ
2020年7月31日 金曜日
新型コロナで金密輸が増加か?
記事提供:エヌピー通信社
今春に韓国から輸入した電動工具のなかに金塊18キロが隠されているのが中部国際空港で見つかり、名古屋税関が押収していたことが分かりました。金額で約1億円相当だと言います。新型コロナウイルスの影響で市場が混乱するなかで、安全な資産とされる金の価格は上昇傾向にあります。金の価格が上がるほど密輸による利ざやも拡大するため、当局は密輸の増加に目を光らせているところです。
押収された金塊は航空貨物として電動工具数十点のなかに隠され、工具の構造に応じて成形されていました。
金の価格は世界共通ですが、日本国内で売買をしようとすると消費税がかけられます。1億円の金塊を国内の貴金属店が買い取ろうとすると、売り主に対して消費税10%を上乗せした1億1千万円を支払わなければなりません。
これを踏まえ、国外から日本に金を持ち込もうとすると、税関であらかじめ消費税10%分を納めることが義務付けられています。税関で納めた分と売却時に得た分で差し引きはゼロになるわけです。しかし密輸すれば税関を通らないため、消費税分を納める必要がありません。そうして持ち込んだ金を国内で売却すれば、たとえ外国で正当な価格を払って金を入手していたとしても、消費税分がまるまる儲けになるわけです。昨年10月に消費税が8%から10%に引き上げられたことで、金密輸の〝旨味〟は増していることになります。
また新型コロナウイルスの世界的流行を受けて、「有事の安全資産」ともいわれる金の価格は上昇傾向にあります。金価格が上がるほど消費税から生じる利ざやも拡大するため、今後も金密輸は増加する可能性が高いと言えます。
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|2020年7月17日 金曜日
コロナウイルスの影響で社会保険料・労働保険料猶予特例
◆社会保険料の納付が困難になったとき
新型コロナウイルス感染症の影響により、事業収入が減少し、厚生年金保険料や労働保険料の納付が困難になったときの納付猶予の特例措置が出ています。
◆厚生年金保険料納付猶予について
①猶予の概要……新型コロナの影響により事業等に係る収入に相当の減少があった事業主にあっては、申請により厚生年金保険料等の納付を1年間猶予することができます。この納付猶予の特例は担保の提供は不要で、延滞金もかかりません。
②対象事業所……次のいずれも満たす事業所が対象です。
ア、新型コロナウイルスの影響により、令和2年2月以降の任意の期間(1か月以上)において事業等に係る収入が前年同期に比べて概ね20%以上減少していること。
イ、厚生年金保険料を一時に納付をすることが困難であること
③対象となる厚生年金保険料等……令和2年2月1日から令和3年1月31日までに納期限が到来する厚生年金保険料等が対象です。また、この期間のうちすでに納期限が過ぎている厚年保険料等も、遡り納付特例が利用できます。
④申請方法……「納付の猶予申請書」を管轄の年金事務所に提出(郵送可)。申請書は日本年金機構HPよりダウンロードし、預金通帳や売上帳等を基に作成してください。
◆労働保険料の納付猶予について
①猶予の概要……新型コロナの影響により事業に係る収入に相当の減少があった事業主で、申請により労働保険料の納付を1年間猶予できます。担保提供は不要で延滞金もかかりません。
②対象事業所……厚生年金の対象と同条件です。
③申請方法……申請書提出が必要です。
④対象となる労働保険料等……令和2年2月1日から令和3年1月31日までに納期限が到来する労働保険料
⑤申請方法……「労働保険料等納付の猶予申請書(特例)」を所轄の都道府県労働局に提出(郵送、電子申請でも受付しています)
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|2020年7月3日 金曜日
コロナ対策で事業承継支援に100億円
記事提供:エヌピー通信社
新型コロナウイルスの緊急経済対策としてまとめた2020年度補正予算には、中小企業の事業承継支援策が盛り込まれ、総額100億円が投入されることになっています。第三者承継の負担を軽減する新たな補助金制度の創設、事業引継ぎ支援センターの体制強化、中小企業経営力強化支援ファンド創設の3本で構成されます。
事業承継支援策には、税理士などの専門家の活用にかかる費用を補助する「経営資源引継ぎ補助金」を新設します。第三者承継時に負担となる士業者への仲介定数料やデューデリジェンス(企業の資産価値評価)費用、企業概要書作成費用などのほか、経営資源の一部を引き継ぐ際の譲渡側の廃業費用も対象とすることになっています。補助上限額は売り手が650万円、買い手が200万円で、補助率はいずれも3分の2。この経営資源引継ぎ補助金には経営革新計画の取り組み要件はありません。
また、「プッシュ型の第三者承継支援」と銘打ち、新型コロナウイルスの影響を受け、事業引継ぎ支援センターへ相談に来ることが困難な事業者や、第三者承継に関心のある人のもとに出向きM&Aの相談などを通じた支援を実施し、承継ニーズの掘り起こしを行います。中小企業庁が47都道府県に設置している事業引継ぎ支援センターの人員を増員します。
そして新型コロナウイルスの影響により業況が悪化した、地域の核となる事業者が倒産・廃業することがないよう、官民連携の新たな全国ファンドを創設し、再生と第三者承継の両面から支援します。
2020年中小企業白書によると、19年には4万3348の事業者が休廃業・解散しているというデータがあります。新型コロナウイルスの感染拡大で休廃業・解散を選択する企業が増えていくことが懸念されています。
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