菅原会計事務所 オフィシャルブログ
2014年3月13日 木曜日
上場株の確定申告・・・プロの選択
上場株式の確定申告についてです。一昨年までは株価が低迷していたので赤字が生じたため、やむを得ず損失を繰越す申告をした納税者はたくさんいたと思います。そして、昨年になりアベノミクス効果で株価は1.5倍となり、譲渡利益や多くの配当を受け取った方も多いでしょう。
繰り越した上場株式の損失額は、昨年の株式の譲渡利益や上場株式の配当所得と通算することができます。譲渡利益や配当に対して源泉徴収された税が戻ってきます。でも、ちょっと待ってください。
上場株の配当所得や源泉徴収された上場株式の譲渡所得は、申告をせずそのまま10%(復興特別所得税は省略)の税額で済ますことができます。一方譲渡損失は3年間繰り越すことができます。来年からは配当や株式の譲渡所得の税率は20%に増税されます。つまり今年通算しても10%しか還付の対象にならないのに対し、来年に繰り越して通算すれば20%の還付が受けられるのです。
当事務所では、このように改正を見越しての節税も行っています。この節税では注意点が一つあります。株価は上下するものです。せっかく繰越したものの、譲渡益がなく通算できずに3年たってしまったら何もなりません。確実なのは、見込まれる配当所得の金額と早めに売却して今年の譲渡益を確定させその合計金額の範囲で繰り越すことをお勧めします。そこまで考えて確定申告を行っています。
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