民法相続編
2015年4月21日 火曜日
民法相続編その8・・・相続分①
民法相続編その8からは、「相続分」について説明していきます。
1、 相続分
複数の相続人が共同で相続する場合は、それぞれが財産をどのような割合で相続するかが問題となります。この割合を相続分といいます。
相続分は第1に被相続人の遺言によって決定されます。これを指定相続分といいます。遺言による指定がない場合には、法が定めた相続分によって相続することになりこれを法定相続分と呼びます。
2、 相続分の指定(民902条)
被相続人は、遺言で相続分を指定することができます。しかし、遺言による相続分の指定も絶対ではありません。遺留分(後述)を侵害することはできませんし、相続人全員の合意によって指定と異なる相続分を決定した場合(遺産分割協議)は、その合意が優先します。
3、 法定相続分(民900条)
遺言による相続分の指定がない場合には、法定相続分によって相続します。法定相続分は、相続人の組み合わせによって変わってきます。
① 第1順位の相続人の場合
配偶者と子供が相続人の場合・・・配偶者が2分の1、子供が残りの2分の1
子供が数人いる場合には、2分の1を子の人数で均等に割ることになります。
② 第2順位の相続人の場合
配偶者と直系尊属が相続人の場合・・・配偶者が3分の2、直系尊属が残り3分の1
親等が同じ直系尊属が数人いる場合には、3分の1をその人数で割ることになります。
③ 第3順位の相続人の場合
配偶者と兄弟姉妹が相続人の場合・・・配偶者が4分の3、兄弟姉妹が残り4分の1
兄弟姉妹が数人いる場合には、4分の1をその人数で割ることになります。
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