民法
2015年3月31日 火曜日
民法 相続編 その2 「相続人①」
民法 相続編 その2 は 「相続人」について説明します。
「相続人」
相続人には配偶者たる相続人と血族相続人がいます。血族相続人は、先順位の者だけが相続人となります。
1、 子及びその代襲者の相続権・・・第1順位(民887条)
(1)子の相続権
被相続人の子は相続人となります。子供が数人いる場合には、同順位で相続します。実子、養子、嫡出、非嫡出子を問わず同順位で相続人になります。
*嫡出子とは法律上の婚姻関係にある夫婦の子供を言い、非嫡出子とは、婚姻関係にない男女の子供を言います。また認知されていない子は相続人になれません。
(2)代襲相続
相続人である子が、①相続開始以前に死亡、②相続人の欠格事由に該当、③廃除によって相続権を失ったときは、その者の子がこれを代襲して相続人となります。
(3)再代襲
(2)の規定は、代襲者が①相続開始以前に死亡、②欠格事由に該当、廃除によって相続権を失った場合について準用します。子の代襲者である孫が相続開始以前に死亡していた場合には、ひ孫が相続人となります。
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|2015年3月27日 金曜日
「民法 相続編」 その1・・・相続とは?
今回から民法の相続編を取り上げていきたいと思います。
相続の実務を行っていると相続人の方にとって大変なのは、1,相続の手続きの煩雑さ 2,遺産分割で揉める場合がある 3,相続税等の申告・納税が複雑であることの三つです。特に遺産分割で揉めた場合には、相続手続きは滞り、相続税の取り扱いでは不利な取り扱いがあり、基本的に遺産で納税できないため納税も困難です。調停に至るケースはめったにありませんが、弁護士に代理を依頼することになり調停も民法上の相続分にしたがって和解を進めるケースがほとんどです。相続争いをしても家族全体でみれば何もいいことはないのです。
遺産分割の際に少しでも役立つよう、民法における相続の基本について簡潔に説明していきたいと思います。
1、相続とは何か?
(1)相続の開始(民882条)
相続は、人の死亡により開始します。亡くなった人を被相続人と呼び、財産を受け継ぐ人を相続人と呼びます。
(2)相続が開始する場所(民883条)
相続は、被相続人の住所において開始する。したがって、相続に関する争いの裁判の管轄は被相続人の死亡時の住所を管轄する裁判所にあります。また、相続税の申告も被相続人の住所地の所轄税務署に申告しなければなりません(相法27条)。
(3)相続の効力(民896条)
相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産上の一切の権利義務を承継します。ただし、一身専属のものについては承継しません。
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