税務調査
2015年8月21日 金曜日
相続税の税務調査 傾向と対策その1
秋は税務調査の季節です(笑)と以前からお伝えしていましたが、どうやら税務調査の開始時期が早まったようです。
毎年7月10日が税務職員の異動時期に当たります。異動後に引継等があり、例年ですと7月終わりくらいから調査先の選定をし、8月のお盆明けころから実地調査が始まりました。ところが、今年は相続税に限りませんが7月に事前通知があり8月初めから実地調査が行われています。どうも国税全体で実地調査への早期着手が実施されているようで、今後は夏から秋が税務調査の最盛期となりそうです。台風の時期と重なりますね(笑)。
そこで、今回から相続税の税務調査について取り上げていきたいと思います。
1、相続税の税務調査の特徴
(1)実地調査の確率が圧倒的に高い。
(2)査察の対象はほとんどない。
(3)事前通知の割合が高い。
(4)プライバシーに踏み込むことがある。
(5)非違割合が高い。
(6)相続税の税務調査に慣れていない税理士が多い。
(7)相続人はほとんどの場合税務調査は初めてである。
(8)推計課税がない。
(1)実地調査の確率が圧倒的に高い
国税庁の発表によれば、平成25事務年度の実地調査件数は11,909件で、24年度の12,210件に対し97.5%となっています。国税通則法改正以来減少傾向にあるものの約12,000件を対象としています。一方で、平成25年中に亡くなって相続税の課税対象となった被相続人が約5万4千人となっています。時期がずれますが(25年度の調査対象は平成24年中に亡くなった被相続人)5万4千人のうち12,000件に実地調査があったことになり、その確率は22.2%です。大体被相続人4人に一人は税務調査があるという結果になっています。
国税庁の HP参照
「平成25年分の相続税の申告の状況について」
http://www.nta.go.jp/kohyo/press/press/2014/sozoku_shinkoku/sozoku_shinkoku.pdf
「平成25事務年度における相続税の調査の状況について」
http://www.nta.go.jp/kohyo/press/press/2014/sozoku_chosa/index.htm
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