2016年6月7日 火曜日
相続税財産評価Q&Aその6
Q8 地目の異なる土地が一体として利用されている場合どのように評価するのでしょうか?
A8 土地の評価は、原則として、宅地、田、畑などの9種類の地目別に評価します。この場合の地目は、登記簿上の地目ではなく、課税時期における現況によって判定します。
この地目別の評価という原則に固執しますと、2以上の地目からなる土地を一体利用している場合、一体利用する効用が評価額に反映されなくなります。そのため、2以上の地目を一体として利用している場合は、そのうち「主たる地目」からなるものとして、その一団の土地ごとに評価します。
Q9 A8で2以上の異なる地目の一団の土地を評価する場合、「主たる地目」とは、どのように判断するのでしょうか?
A9 財産評価基本通達7の(注)において、「地目の判定については、不動産登記事務取扱手続準則第117条及び118条に準じて行う。」と規定されています。
その中の第118条においては、「次に掲げる地目は、次の各号により定めるものとする。」と記されていますが、そのうちの一部を取り上げると次のとおりです。
・遊園地、運動場、ゴルフ場及び飛行場については、
イ、建物の利用を主とする建物敷地以外の部分が建物に付随する庭園に過ぎないと認められる場合には、その全部を一段として宅地とする。
ロ、一部に建物がある場合でも、建物敷地以外の土地の利用を主とし、建物はその付随的なものにすぎないと認められるときは、その全部を一団として雑種地とする。ただし、道路、溝渠その他により建物敷地として判然区分し得る状況にあるものは、これを区分して宅地としても差し支えない。
・テニスコート、プールについては、宅地に接続するものは宅地とし、その他は雑種地とする。
・牧畜のために使用する建物の敷地、牧草栽培地及び林地等で牧場内にあるものは、すべて牧場とする。
すなわち、「主たる地目」とは、その個々の物件の利用による効用によって判断されるものであるといえます。
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